1日のリハビリの時間はどれくらい?
前回はリハビリの期限についてまとめました。
今回は1日のリハビリの時間はどれくらいか書いていこうと思います。
リハビリは1回20分?
前回の記事でも書いたように、入院でのリハビリは保険診療で行われるものです。1回のリハビリの時間や診療点数も決まっています。
保険診療でのリハビリは1単位という表現をされます。病気やケガによって、その料金は異なると前回の記事でも書いたように1単位=○○点=○○円となるわけです。
そして、その1単位=20分とされています。この20分がどう決められたかわかりませんが定められています。
1日に何分?
入院でのリハビリは、この1単位=20分を最大6単位、つまり120分=2時間行えるとされています。ただし、決められた要件を満たしている場合、最大9単位、つまり3時間リハビリが行えるとされています。
この要件とは、
①回復期リハビリテーション病棟入院料の算定患者
②脳血管疾患等の患者のうちで発症後60日以内の患者
③入院患者で病棟等において早期歩行、ADLの自立等を目的としてリハビリを行う患者
とされています。
①の回復期リハビリテーション病棟とは、リハビリテーションを専門とした病院のことです。発症直後に入院する病院は急性期病棟いい、その後にリハビリを目的として転院する病院が回復期病棟といいます。
リハビリは1日3時間?
1日最大2時間、もしくは3時間行えるといっても、これはあくまで上限です。病院によっては患者の数に対して、スタッフの数が不足していればその分患者1人あたりのリハビリの時間は限られています。私が知っている病院では1日1回20分のみのところもあれば、午前、午後1回ずつ、つまり1日40分という所もありまちまちです。9単位=3時間行える回復期病棟でさえも、6単位=2時間というところもあります。
私の勤めている病院では、できるだけ量を提供したいという思いで1日8単位~9単位、平均8.2単位は提供できています。
病院によって、全く異なりますので統一されたものはありません。
どのように過ごすか?
1日1時間でも3時間でも、療法士と関わる時間が病院によって異なっても、言えることが一つあります。
それは、1日は24時間ということです。当たり前のことですが、療法士と行うリハビリが20分でも1時間でも3時間でも、リハビリを行っていない残りの時間は必ずあります。その時間に何をして過ごすのかによって、リハビリの質は変わってきます。いくらいい療法士に会っていいリハビリを行っても、それ以外の時間で元通りということはよくあります。療法士と関わる時間に教えてもらった自主トレーニングや歩き方、考え方をもとに、自分やご家族と一緒に積み重ねていく経験が退院後の生活を大きく変えていくことになります。
入院中は療法士や看護師、医師はいますが、退院したら自分と家族しかいません。退院後に困らないように入院中から自分たちでどのように過ごすかについて考えていく必要があると思います。
そういった意味でも、たたリハビリをしてもらうという考えではなく、療法士から退院後にどのような考え方で過ごしていけばいいか、ヒントをもらうこともできると思います。
まとめ
リハビリは1単位=20分と決められている。
1日最大6単位=2時間。ただし、9単位認められている要件もある。
あくまで療法士が関わるリハビリの時間であり、
それ以外の時間は自分と家族と過ごす時間。
その時間をどう過ごすかがリハビリの質や今後の生活を決めていく。
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