リハビリテーションとは

　高齢化社会になり、また芸能人が病気やケガをしてメディアに取り上げられることも増えてきた「リハビリ」。

　「リハビリ」とは、実は「リハビリテーション」の略語なんです。

　この「リハビリテーション」について簡単にまとめます。

リハビリテーションとはなにか？

「リハビリテーション」というと、しっくりこない方も多くいると思います。

一般的には、「リハビリ」という言葉の方が聞きなれており、患者さんも「リハビリに行く」とか、「リハビリをしてもらう」といった言い方をします。

ですが、正式には「リハビリテーション」といいます。

「リハビリテーション」とは、「Rehabiⅼitation」と書き、「Re：再び」、「habilis：適した」という意味の造語です。「再び適した状態になる」という意味になります。

専門的には、「全人的復権」という言葉で言われています。

なので、「リハビリに行く」とは、「全人的復権に行く」といった誤った意味になってしまいます（笑）

とはいっても、患者さんや顧客の方にとっては、分かりやすいため、専門職の方も、「リハビリに行きましょう」とか、「リハビリすれば良くなります」とか言ってしまってるのが現状です。

リハビリというと、世間的にはマッサージや筋トレをイメージする方も多くいらっしゃると思います。

確かに、硬くなっている筋肉をほぐして、弱くなっている筋肉を強くするという意味では概ね間違っていないと思います。

ただ、それだけはマッサージ師さんやアスレチックトレーナーの方々と何が違うの？ってことになります。

それでは、自分たちの専門性がなくなってしまいます。

冒頭に話したリハビリテーション＝全人的復権という言葉を思い出すと、「全ての」、「人間的な」、「権利を取り戻すこと」と意訳できます。

つまり、身体的な視点だけではなく、精神的にも社会的にも人間としての権利を取り戻すことが「リハビリテーション」なのです。

病気やケガをして、身体的に障害を持った。

それにより、生活ができなくなり精神的にしんどくなっている。

また、仕事ができなくなり社会的にも弱い立場になっている。

こういった病気やケガをして起こる様々な状態や環境の変化に対して、「再び適した状態になる」ということが「リハビリテーション」という本来の意味になります。

したがって、マッサージ師さんやスポーツトレーナーさんとの違いとしては、身体的な面だけでなく、精神面、社会的な面をより専門的な視点で患者さんや顧客の方を観察・評価をしてどうしたら目標を達成できるかを一緒に考え、取り組んでいくことになります。

上にあげた話は、リハビリテーションのごく一部です。ほんとうに幅広い考え方でありもっともっと色々な見方ができますので、それについては今後書いていこうと思います。

リハビリとは「リハビリテーション」の略語。

「リハビリテーション」とは「全人的復権」という意味。

身体的、精神的、社会的に、再び適した状態になることを「リハビリテーション」という。

以上、簡単ではありますが、リハビリテーションとはなにか？について書いてみました。