新型コロナウイルスに負けない!免疫力と腸内細菌

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免疫力
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腸の免疫機能

 腸活という言葉は聞いたことがありますか?

 腸の働きを整える活動のことを「腸活」といいます。

 腸は人の体の最大の免疫器官です。

 腸の粘膜の表面積は、全身の皮膚の約200倍あり、腸の中には「腸内フローラ」と呼ばれる細菌叢(さいきんそう)があります。腸内フローラは細菌の総称であり、400種類、100兆個の細菌が住んでいるそうです

の細菌たちは、善玉菌、日和見菌、悪玉菌に分類できます。

 

 善玉菌

 ・乳酸や酢酸などを作る

 ・腸内を酸性にし、悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発にする

 ・食中毒菌や病原菌による感染予防、発がん性をもつ腐敗産物の産生を抑制す

 悪玉菌

 ・大腸菌、ウェルシュ菌、ブドウ球菌など

 ・タンパク質やアミノ酸を分解する

 ・硫黄化合物やインドール、スカトール、アミンなどを作り出す。

 (オナラや便の臭いのもと)

 日和見菌

 ・善玉菌、悪玉菌のどちらにも属さない

 

 善玉菌、悪玉菌、日和見菌の理想的なバランスは2:1:7で、善玉菌が悪玉菌を抑えているのが健康的な状態といわれていました。

 しかし、最近では、善玉菌とされていたものの中にも働きの悪い菌がいたり、

逆に悪玉菌や日和見菌の中によい働きをする菌がいたりすることが分かってきました。

 また、腸内フローラを構成する腸内細菌の種類や割合が、人によってかなり違うことも分かってきました。

腸内細菌は人それぞれ

 腸内細菌はさまざまな種類が存在し、人によって最も適した腸内細菌のタイプで構成されています。産まれてからずっと同じではなく成長過程や生活習慣によって変化します。

 

 乳児

 ・母乳または人工乳による栄養方法により徐々に安定する

 ・固形物の摂取開始、離乳に伴い大きく変動する

 2~3歳

 ・成人と似た腸内細菌叢に徐々に近づく

 ・この時期に適切な腸内細菌叢が形成されることは、免疫系の発達に重要

 ・幼少期の抗生剤使用などによる腸内細菌叢の撹乱は、喘息やアレルギー疾患に

  関与していることが報告されている

 成人

 ・成人の腸内細菌叢は安定性が高いが、感染や抗生剤を飲んだり、ダイエット

  など体重の減少を伴うような偏った食事により変化する

 老年期

 ・加齢による生理機能の低下、食事内容の変化で、腸内細菌の種類も変化する

 ・老化による免疫機能の低下や慢性的な炎症、味覚や嗅覚の低下、歯列や咀嚼や  嚥下機能の低下、消化機能の低下、身体的な活動量の低下により食事の変化が起こり低栄養が引き起こされる

 腸の免疫機能を高めるには?

 ヨーグルトやサプリメントなどに含まれる菌が腸内にやってきても腸内の細菌に負けてしまいます。つまり、そんなに簡単に外来の菌は腸にすみつけないということです。

 だからといって腸内環境を良くするために、何もできないわけではありません。

 腸内細菌は私たちが食べたものをエサにして生きているので、健康にいい働きをする腸内細菌が好むものを食べ続ければ、腸内フローラを少しずつ改善することはできます。

 したがって、おなかにいいといわれているものを食べてみて、自分でいいと実感できる物を食べ続けることで、自分に適した食べ物を見つけることができます。

 腸内環境を活発にする効果がある「発酵食品」

〇発酵食品の効果

 ①食べ物のうまみを引き出し、栄養価を上げる

  ・酒やみりんは麹菌によってデンプンが分解されているため深い甘みがある

  ・たんぱく質が分解されると、うまみの素になるグルタミン酸やイノシン酸が

   できる

  ・発酵によって食べ物の栄養が増える

   大豆と納豆の栄養成分を比べると、納豆のほうがビタミンB2は7倍

   葉酸は3倍、ビタミンKはなんと85倍も多く含まれている

 ②食品の保存性を高める

  ・発酵に関わる微生物が腐敗の原因になる雑菌の繁殖を防いでくれる

  ・牛乳も発酵させてヨーグルトやチーズにすると長期間保存することができる

  ・キムチは乳酸菌の働きで野菜の糖分から乳酸を生み出し、漬け汁を酸性にすることで

   雑菌の繁殖を抑えている

  

 ③ヒトの腸内環境を整える

  ・発酵食品には生きた菌がたくさん含まれる

  ・発酵食品を摂取すると、ヒトの腸内に住む善玉菌の働きを助け腸内環境の

   改善につながる

 

〇発酵食品の種類

 発酵には、主に3種類の微生物が関わっています。

カビ 麹菌 日本酒、醤油、味噌
青カビ、白カビ チーズ
カツオブシカビ 鰹節
酵母菌 酵母菌 酒類、パン、醤油、味噌
細菌 乳酸菌 ヨーグルト、漬物
酢酸菌
納豆菌 納豆
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