マスクを着けていることが当たり前の時代に、マスクを着けていることで色々なトラブルにあった方も多くいるのではないでしょうか?
褥瘡という言葉は聞いたことがありますか?
いわゆる「床ずれ」というものです。
一度できるとなかなか治らないこともあるやっかいなものです。
そんな褥瘡がマスクを装着していてもできることがあります。
今回は、「マスク褥瘡」についてまとめてみました!
褥瘡(床ずれ)とは?
褥瘡とは、
寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり、
滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的には「床ずれ」とも言われています。
なぜできるの?
普段寝ている時、何気に寝返りをします。
寝返りをすることによって、同じ場所に圧力がかかりません。
しかし自分で寝返りができない方は、同じ場所に圧力がかかり続けるため、
その場所の組織の血のめぐりが悪くなり、酸素や栄養が行き渡らなくなります。
これにより「褥瘡(床ずれ)」ができます。
場合によっては、皮膚の表面だけではなく、深いところまで傷ついていることもあり治るのに時間がかかってしまう方も多くいます。
マスク褥瘡とは?
そんな褥瘡が、マスクを着け続けているとできることがあるって知っていましたか?
最近は、感染症予防のためにマスクを着けている時間が増えました。
人によっては夜寝ている時もずっと外さない人もいます。
そのため、マスクによるスキントラブルが起きている人も多くいるようです。
口の周りなどマスクに接触する場所に、ニキビなどの肌荒れが起こってしまうのです。
マスクを外す機会が少ないので、治りにくくなってしまいますよね。
ただ、マスクによる皮膚トラブルは顔の前だけではないのです。
マスクの紐の部分が耳の後ろにも当たり続けることで「マスク褥瘡」ができる人もいるんです。
そもそも「褥瘡」ができやすい場所は、
「骨突出部」、つまり骨が出っ張っているところにできやすいという特徴があります。
骨が出っ張っているところは皮膚や軟部組織が薄いため、少しの圧力でも血のめぐりが悪くなりやすいです。
マスクの紐がかかっている耳の後ろもその一つです。
普段は圧力がかからないところですから、気にする機会なんてほとんどないと思います。
顔の前にできた皮膚トラブルは鏡で見れば自分で気が付くことができます。
しかし、耳の後ろなんて普段気にしませんよね。
だからこそ気づきにくいんです。
マスク褥瘡の特徴
・マスクをしていると耳の後ろが痛い
・マスクの紐が当たっている部分が赤くなっている
・傷ができている ※進行している場合はジュクジュクしている
このような状態になっている人は気を付ける必要があります。
また、褥瘡になっているかどうか確かめる方法があります。
赤くなっている部分を、人差し指で軽く3秒ほど圧迫し、白っぽく変化するかどうを確認します。押したときに白く変化して、話すと再び赤くなるものは褥瘡ではありません。押しても赤みが消えずそのままの状態であれば、初期の褥瘡と考えます。
マスク褥瘡にならないためにはどうするか
では、マスク褥瘡にならないためにはどうすればよいのでしょうか。
マスクを定期的に外す
褥瘡は、持続的に同じ部位に圧力がかかりつづけることでできるという特徴があります。
具体的には、「200㎜Hg以上の持続的な圧迫が2時間以上加わると組織が壊死する」とされています。
つまり、2時間以上圧力がかかりつづけないようにすればいいのです。
しかし、その人の栄養状態や圧のかかり方によっては、2時間以内にもできてしまう人もいます。
2時間というのは目安で、実際はある程度時間が経ったら確認してみることが重要です。
マスクのサイズを調整する
マスクのサイズが合っていないと、ゴムの締め付けが強すぎることがあります。
たかがマスクのゴムと言えど、着けている時間が長くなりますので、馬鹿にはできません。
適切なサイズを選びましょう。
マスクサイズの選び方は、ここのサイトに分かりやすく書いてありましたので、参考にしてください。
https://www.tamagawa-eizai.co.jp/tamacarelab/healthcare/44
まとめ
今回は、「マスク褥瘡」についてまとめました。
褥瘡という言葉は医療関係者の方は、よく知っている言葉だと思いますが、
一般の方は褥瘡という言葉を聞く機会はほとんどないと思います。
それがマスクによって起こるなんて考えたこともないと思います。
感染症予防のためにマスクをつけなければいけない状況が多いですが、
自分や身の回りの人を守るためにもこういったことにも気を付けていきたいですね。
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